変形・強度試験(一軸・三軸)

一軸圧縮試験、三軸圧縮試験、一面せん断試験は強度定数c、φを求める試験です。簡易CU、簡易CUbarはせん断強度の確認、繰返し三軸は、液状化特性・変形特性の把握を目的として実施します。透水試験は、三軸試験装置の脱気・加圧・ゴムスリーブ等を活かして透水係数を求めます。

試験項目

試験名 規格 最短 試験日数 試料必要量 備考
土の一軸圧縮試験 JIS A 1216 3 直径の2倍程度の長さ φ35~φ75mm
土の非圧密非排水(UU)三軸圧縮試験 JGS 0521 2 ●不攪乱
直径の2倍程度の長さ×供試体数
●攪乱
φ5cm(9.5mm以下の試料を対象)…1.5kg
φ10cm(19.0mm以下の試料を対象)…15kg
φ15cm(37.5mm以下の試料を対象)…45kg
φ35mm~φ150mm 不攪乱・攪乱 3供試体
土の圧密非排水(CU)三軸圧縮試験 JGS 0522 3 φ35mm~φ150mm 不攪乱・攪乱 3供試体
土の圧密非排水(CUバー)三軸圧縮試験 JGS 0523 4 φ35mm~φ150mm 不攪乱・攪乱 3供試体
土の圧密排水(CD)三軸圧縮試験 JGS 0524 3 φ35mm~φ150mm 不攪乱・攪乱 3供試体
簡易CU試験   3 直径の2倍程度の長さ×供試体数 φ35mm~φ75mm 1供試体
簡易CUバー試験   4 φ35mm~φ75mm 2供試体
土の繰返し非排水三軸試験(液状化特性) JGS 0541 φ50mm、φ75mm、φ100mm 4供試体
地盤材料の変形特性を求めるための繰返し三軸試験(動的変形) JGS 0542 φ50mm、φ75mm 砂質土・粘性土 1供試体

試験詳細

土の一軸圧縮試験 JIS A 1216

一般的には不撹乱で採取した土を使用しますが、特定の密度に合せて締固めなどにより供試体を作成するケースもあります。

円柱状の試料に荷重を加え圧縮強度およびひずみを測定します。一軸圧縮強さ及び変形係数が求められます。

土の非圧密非排水(UU)三軸圧縮試験 JGS 0521

急速せん断を行ったときのせん断強さを求めるものです。圧密は行わず、せん断中は非圧密非排水状態で水の出入りがないように試験が実施されます。せん断速度は、1.0%/minとなります。主に粘性土を対象とします。

土の圧密非排水(CU)三軸圧縮試験 JGS 0522

等方応力状態で圧密された後、非排水状態で急速せん断を行う試験です。圧密された地盤に、急速に盛土を行うようなときに適用されます。または、飽和粘性土の圧密による強度増加率を求めるときに実施されます。せん断速度は、1.0%/minとなります。

土の圧密非排水(CUバー)三軸圧縮試験 JGS 0523

等方応力状態で圧密された後、間隙水が排水されない状態でせん断を行い、せん断中に発生する間隙水圧を測定することのできる速度で軸圧縮を行い有効応力を求めます。粘性土を対象としますが、砂質土でも荷重が加わったときに体積変化を起こさずに間隙水圧が発生するような土質でも実施されます。せん断速度は、0.05~0.1%/minとなります。

土の圧密排水(CD)三軸圧縮試験 JGS 0524

等方応力状態で圧密された後、過剰間隙水圧が発生しないもしくは体積変化が起こりうる条件でせん断される場合の圧縮強さを求めます。体積変化が行えるように排水状態で試験を行い過剰間隙水圧が発生しないため、有効応力と全応力が同じになります。飽和した土が対象になりますが、試験機で飽和させることで行うことができるので、締め固めた供試体でも試験が可能です。せん断速度は、0.1~0.5%/min程度を目安に行います。

簡易CU試験

試料の乱れの判定をする目的で実施されます。一軸圧縮強度と再圧縮後の簡易CU強度の関係で試料の乱れの程度を判断するというものです。

運輸省港湾技術研究所により提案されました(港研資料No.688 1990)。平成10年度より手法が改定されています。

簡易CUバー試験

砂・シルト分を多く含む地盤の非排水せん断強度を求めるための手法で、簡易CU試験と同様に再圧縮した後、せん断時に間隙水圧を測定し、間隙水圧最大時のせん断強度求めます。(写真は圧密中)

土の繰返し非排水三軸試験(液状化特性) JGS 0541

等方応力状態で圧密された土に対して、一定セル圧と非排水条件のもとで、一定振幅かつ対称な繰返し軸荷重を一定の周期で加え、繰返し応力振幅比と繰返し載荷回数の関係を求めます。 

地盤材料の変形特性を求めるための繰返し三軸試験(動的変形) JGS 0542

等方あるいは異方応力状態の試料に、排水あるいは非排水条件のもとで繰返し軸荷重あるいは繰返し軸変位を一定の周期で加えて繰返し載荷中の変形特性を求めます。粘性土・砂質土ともに試験対象となります。

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